10年ひと昔




何年かに一度は外付けハードディスクを整理する必要に迫られる。

知らず知らずに容量が一杯になってしまうのだ。

私のPCには4台のHDが接続されているが、そのどれもがそろそろ厳しい。


デジカメの画素数が上がった影響もあって2Tくらいの容量では物足りなくなっている。

なので不要な画像を削除したり、Amazonprimeサービスのクラウドに預けたりと苦慮するのだ。まぁ、年末の大掃除みたいなものだ。


しかし、その大掃除でもよくある様に、昔懐かしい写真が出てきては掃除の手を止めて見入ってしまうことがあるかと思う。今回もそれだ。


この写真は11年前に撮影している。

ピアニストである彼女の宣材写真を撮影した帰り道に撮影した。

彼女はこの年に留学先のアメリカから帰国して日本で演奏活動をしている。

今でも仕事での付き合いはあるが、今こうして見ると彼女もまだ幼さが残っている。


それもそのはず。私ですらこの時にはギリギリで30代だったのだから!


そんな写真がかなりな数になって、しばらく見直してしまったという訳だ。

しかし、その写真を見て思うのは「今の私には撮れないな・・・」というもの。


色々なことは言えるが、とにかく「近い!」のだ。

今はこんなに被写体に寄って撮影することはほとんどない。なぜだろう?


すでに販売終了しているモノクロームフィルムで撮影して自分で現像している。

プリントはしていないが、興味が出てきたので何時かはプリントしてみようかと思っている。


スナップ写真にも取れるが、私にとってはポートレイト。

でも本当に自然な表情で、今見ると「いい写真だなぁ」と思ってしまう。


この10年という歳月で私の中でも色々なものが変わり、それは写真に対する姿勢だったり、イメージだったり、女性への感情だったりするだろう。


それは自分が気がつかないうちに「常識」となってしまって、こうして過去を振り返った時に不思議と「違和感」になってしまう。


でもその「違和感」に「新鮮さ」「斬新さ」を覚えるのも確かで、何を言ってもこの写真は私が撮影しているのだから今でも撮れるはずなのだ。


もうすぐ元号が変わり、また新しい時代がくる。

とはいえ、中身が急に変化する訳ではない。日常の一コマにすぎない。

それでも、それがきっかけとなって何かを変えることができる。


自分の中で色々と燻っているものを全て排除して、新しい時代で新しい行動を起こせる。


この一枚の写真が、私の中でそうした衝動のきっかけになるのではないか?

今はそう思っている。





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